〚ピアニストのつぶやき〛劇場管理者の苦悩と挑戦に触れて

piano

先日、自分が所属する地元の音楽協会主催で、音楽セミナーというものが開催されました。

いつもはプロとして活躍されている演奏家をお招きして、音楽と関わってきた中での経験談や珍事など、なかなか聞くことのできない貴重なお話をしていただいている催し。

ですが、今回の講師は演奏側ではなく、演奏する場を提供する愛知県内のコンサートホールの館長さん🎵

コロナ禍での苦悩や、守りだけではない、安心・安全は守りながらの攻めの姿勢をどのように貫いてきたのか、ご自身が直面した課題や取り組みのお話をお話してくださいました。

コロナによって開かれた道・閉ざされた道

コロナウイルスの蔓延によって、劇場を使用する催しは全くといっていいほどできなくなった時期もありました。

今、多くのホールが安全にコンサートなどを開催できるようマニュアルを作成したり対策を行ってくださっているおかげで、随分縛りから解放されてきてはいます。

でも「歌はダメ」「管楽器はダメ」という施設もまだあり、完全に自由というわけにはいきません。

以前のようにコンサートが開催されていた状況はそう簡単には戻らない。

そう判断した館長さんは、「こうならどうだ!」というぎりぎりのラインを攻めながら、行政に掛け合って交渉して、できる限り音楽に触れる場を無くさない努力をされてきたのです。

足並みを揃えることが守ることではない

「蜜を避ける」

「不要不急の外出は控える」

蜜であり、不要不急であるコンサートは、まさにこれに分類されました。

蜜を避けるために客席数を減らしたり、出演者の数を減らし舞台上に大人数が乗る演目は避けたり・・・

そんな工夫がされる中、館長さんの施設では2020年6月という緊急事態宣言が明けて間もないころから室内楽やオペラの公演を行っていました。

出演者の前後の感覚を〇m空ける、出演者全員に検査を義務づける。

はじめからできませんではなく、このような提案を出演者、行政に行いながら、試行錯誤の日々。

公演の様子を見せてくださいましたが、正直、よくこの演目が最悪な状況の中できたなと思うものばかりでした。

どのように行うのが安全か、悪い状況をすべて避けるためのマニュアルは「劇場閉鎖」。

でも、距離や検査による安全対策を何重にも行って「これなら安全だと思いませんか?」と周りに提案しながら運営していく。

そして、この演目がこのような対策を行って安全にできましたよという結果を残して発信していく。

芸術を守っていくために、全てを止める方向に向いた雰囲気に同調するだけでなく、自分たちが前例を作っていく姿勢✨

怖いことだし、失敗した可能性もあることだけれど、こうした取り組みが劇場の未来を少しだけ明るくしてくれているのは確かです。

皆こうだから、それに倣うのが一番!でもそれを皆したら、後退していくしかないんですよね・・・

舞台を外へ

碧南芸術文化ホール

館長さんがいらっしゃる施設には、野外コンサートのような形で屋外に客席を設置して演奏や演劇が行える会場が備え付けられていました。

お客様は太陽の下で鑑賞する、写真や映像で拝見しましたがとても開放的でいいなぁと思いました。

演奏者は演目によってはマスク着用をお願いし、お客様は全員マスク着用。

でも、閉鎖的なホール内より気楽に鑑賞でき、演奏者も感染させないかという心配なく演奏できる環境は、元からあった施設とはいえ今の時代に合っていると思いました。

「舞台を外へ」

屋外という意味もありますが、「外へ発信していく」という意味も込められているこの言葉。

この施設では、YouTubeチャンネルを解説し、コロナ禍で行われてきたコンサートを配信する取り組みを始めたそうです。

多くの施設にとって励みになるものではないかと思います。

演奏家も、真剣に芸術活動を思ってくれている館長さん、スタッフがいるホールにきっと魅力を感じるはず😄

これからの劇場運営

模索。

状況が劇的に改善されることはないと館長さんは断言されていました。

「芸術のともしびを消さないために」という副題の付いた今回の講演会。

保守的な会場や団体が多い中、とても前向きで自ら先陣切ってやっていこうとされている姿に、私も「いつ元に戻るかなぁ」なんて待っていてはいけないなと感じさせられました。

この施設は、私が学生時代発表会で何度も舞台に立った思い出のホールでもあり、こんな素敵な館長さんがいらっしゃるならお借りして発表会や演奏会ができたら・・・そう思いました😊

演奏会は、演奏家だけでは成り立たない。

場所を提供してくれる方がいて、初めて成立します。

閉鎖に追い込まれたり運営会社が手放してしまうホールもある中、素敵な考え方と取り組みをもって熱心に守ってくださっている館長さんのお話を聞いて、感謝の思いでいっぱいになりました💗

コロナに振り回されず演奏者側にできること

施設も、芸術や演奏家を守るため、音楽ファンを守るために奔走してくれている。

演奏者側の私たちには何ができるだろう?

コロナ禍で活動が難しくなり、仕方ないよね、被害者だよね、そういってしまうのは簡単。

私もそう思ってしまったこともある。

でも、それを訴えても状況は変りませんし、実際に2年間変わらずきたのだから、変わらない状況を嘆くのではなく自分が変わらなきゃ!

オンラインは革新的、でも・・・

オンラインコンサート、オンラインコンクール・・・

つい先日の学生の管楽器コンクールも、直前になって録画審査になり、合わせ時に録画した映像で審査が行われました。

私が伴奏した子は県大会へ進めたのですが、県大会も録画審査。

高校生になってコンクールに出るようになり、一度も他の出場者の演奏を客席で聞いたことがないそうです。

オンラインでも映像でも、音楽を楽しむことは出来る。

でも、生ってやっぱり違うんですよね。

地元のお花いっぱいの温室内で先日演奏させていただいたときも、やっぱりピアノはいいねぇというお客様の言葉から、音源からは得られない何かが生演奏にはあるということがはっきりと感じ取れました。

自分でも、チケットを買ってコンサートに足を運びたいとは思っても、チケットを買って配信を聞こうとはなかなか思えない。(演奏仲間の中でよく言われる話です)

記録に残したり、会場でどうしても公演が実現できないときの手段として、すぐにオンラインに切り替えられる技術は今後もきっと役に立ちます。

でも、第一に、生演奏、生の舞台に勝るものはない、それを忘れてはいけないと思う。

そして私たちも、オンラインなら安全だからオンラインにしておこうよ!ではなく、今回の館長さんの施設のように積極的な場所に掛け合って、できる限り生を届けられるよう動いていくことが大切なのかなと思っています。

客席の消毒をしたり、客席に一枚一枚席を開けるよう張り紙をしたり、面倒なことも多い。

けれど結局、その一時の面倒は、お客様の声で結局吹き飛ぶのだから✨

生の音楽に触れる感動を伝え続ける

生の音楽の感動を伝え続けるために、ホールも企画会社も試行錯誤してくれているのなら、私たちは自分たちの健康を守り、本番に問題なく挑める状態を保つのみ!

たくさん練習して、良い演奏を届けられるように努めるだけ!

お客様の前で演奏させていただける機会があれば積極的に参加して、心を込めた演奏ができるよう自分を磨くことが、自分にできることだと思います。

飛沫が飛ぶことを心配されてしまう楽器や歌の方は気の毒ですが、私の演奏するピアノは幸いなことにそこまでの制限は受けていません。

そのことをありがたくというか、感謝の気持ちを持ちながら、いつか歌い手さんや楽器奏者さんと演奏できるよう地道な活動を続けていこうと思います。

コンサートできないし~死活問題~って言っている間に指がなまって弾けなくなったら、それこそ一生の死活問題💦

八方塞がりは、思い込みであることも多い。

本当に塞がっているのか、甘えや言い訳探しになっていないか、自分を見つめ直すことが私にできることかなと感じています。

芸術を守っていく取り組みについてのお話でした

危険だからやめましょう。

確実じゃないから避けましょう。

確かにそれが一番安心で安全かもしれません。

でも、今回の館長さんのように、前進できる道を模索してくださる方がいるおかげで、多くの演奏から芸術関係者が救われると思います。

私も、諦める、延期する、中止する、消極的な方向だけに今の状況をとらえずに、まだやってみていないけど意外とできるかも⁉そんなことに目を向けていく🌸

この意味のないブログもそうです。

誰も読まないよねと思って書いていますが、自分には刻めている。

もし、たまたま見つけてくださった方がこんな施設もあるんだと思ってくれたらうれしいし、1人で語っている人がいると不思議に思ってくださったらうれしいし😂

そんな思いでこれからも綴っていこうと思います。

ご清覧ありがとうございました♬

Profile

〚ピアニスト・Webライター〛

愛知県岡崎市出身

地元愛知を中心に伴奏ピアニスト・ピアノ講師として活動する傍ら、Webライターとしてユーザーファーストの記事を執筆。

大好きなピアノやライティングとと関わり続ける中で生まれる喜びや苦悩、30代半ばのおひとりさまの日常やこころに浮かんだことを綴っています。

趣味の旅行や、読書、美容に関する情報もシェアしていきますので、ご興味のある方はぜひ覗いていただけたらうれしいです♪

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