ピアニストってどんな生活をしているの?
そんな疑問を持たれることは昔からよくありました。
「演奏と練習を毎日してるの?」
「レッスンをしていない時間は何してるの?」
そうですよね・・・謎な部分が多いお仕事だと思います。
ピアノを仕事としてやっていきたい。
その強い思いはあっても、舞台に立つことだけで生計を立てていけるピアニストはごくわずかです。
努力、努力、努力・・・
そして、人々を魅了し惹きつけ、ファンを離さない魅力的なピアノが弾けなければいけません。
私はピアノを一生やっていきたいと思うけれど
コンサートで生きていけるレベルではないことも早くからわかっていました。
それで、ピアノに関わるさまざまなお仕事をしながら、今も生活しています。
そのうちの一つで、土日の癒し、趣味かな?と思えるくらい好きなお仕事が
ブライダル演奏🎵
今回は、私のお仕事の一つ、ブライダル演奏について自分がどのように関わってきたか書いていこうと思います✨
ブライダル演奏は音大生・演奏家の定番バイト
ブライダルのオルガン(ピアノ)奏者のアルバイトを初めて経験したのは、大学1年生の時。
音大生でブライダル演奏のアルバイトの経験をする人は、結構な確率でいるのではないかと思います。
私の場合は、初めてのブライダル演奏は、地元の音楽教室の代表が取り仕切る会社に入ってのブライダル演奏バイト。
大学卒業後、しばらくブランクが空いて、今度はお友達が紹介してくれた名古屋を中心に奏者を派遣している会社に所属してのブライダル演奏。
そして、今お世話になっている会社pure noteさんでのブライダル演奏。
この3つの会社での演奏を経験しました。
正直、今の会社に出会えていなかったら、私はこのお仕事・・・
一生やりたくないお仕事NO.1
の座を譲らないくらい、嫌いなままだったと思います
方針も人間関係も異なる3つのブライダル演奏派遣会社
「ブライダル・演奏・アルバイト」
などで検索すれば、ブライダル演奏のお仕事を見つけることができますが
私の場合は経験した3社とも紹介で入りました。
大学在学中は地元で、卒業してからは名古屋を中心にブライダル演奏をしていましたが
1社目、2社目は・・・
全然、もうほんっとうに全然楽しくなかった(笑)
その大きな理由は、学歴コンプレックスを持ちすぎな自身のせいでもありました。
チームなのに人間関係最悪・・・
私自身が学歴コンプレックスを持ちすぎなことが大きな理由ですが
レベルの高い音大を卒業した方々がたくさんいて、はじめましての奏者さんとご一緒させていただくとまず大学を聞かれるんですね💦
私の出身大学の方はいなくて、他の方はだいたい同じ大学(私の出身校より断然上)なので、そこでしかわからない話題で盛り上がっていったり・・・
ニコニコしながら肩身の狭い思いをしました。
そんなこんなで演奏も
「とにかく失敗しないようにしなきゃ💦」
○○大だからまともに演奏できないと思われたくないという思いが強すぎて、お式を楽しむ余裕なんてなかった。
う~ん、これ・・・私の思い込みの激しさが問題ですね
でもね
「あぁ~、〇〇大なんだぁ~」
わかりやすく蔑みの目を向ける方は実際に居て、悔しかったなぁ。
そして嫌いになったブライダル演奏
「今日は誰と一緒かな?」
「あぁ、あの方か~何も聞かない、気にしない、自分は自分。」
演奏のお仕事ができる幸せは感じながらも、人間関係、雰囲気の悪さでこのお仕事がどんどん嫌いになっていきました。
もし、自分の好きなことが関わる人によって嫌いになりそうなら、そこからは離れた方がいい。
その人の方が大切なら人間関係を取ることもあるかもしれないけれど
自分を小ばかにする人と一緒に居る時間のせいで、心の底から好きなことに対する情熱まで失いたくないですからね。
「ピアノは好き。演奏も大好き。でもブライダルはストレス。」
最強にやりたくないことリストへの仲間入りを果たしました
ブライダル演奏を好きにさせてくれた会社との出会い
学生時代、社会人になって数年、土日が来るのが恐怖だった数年間。
結構なストレスを抱えながら、20代半ばまで何とか続けていました。
「もう・・・いいよね・・・」
徐々に入る回数を減らしながら、消えるように辞めました。
「ブライダル以外の演奏ならどんな場所でもします!」
そんなスタンスでいたはずの私。
どれだけ嫌いだったの
でも、思いがけず入ってしまったのです。
ブライダル演奏派遣会社に
再び始めたブライダル演奏
きっかけは、知り合いからの紹介でした。
「仲間で演奏の派遣会社をしている人がいて、演奏者集めしているらしいんだけど紹介しようか?」
とっても嬉しいお話
その際
「結婚式以外のお仕事なら何でもします!」
私ははっきりとお伝えしました。
確かにはっきりと・・・
そして繋いでくださったのですが、先方から来たのは
「人前結婚式の奏者の派遣をしております。一度事務所でお話を。」
ん?結婚式?ど、どうしよう・・・
私に初めに紹介をしてくださった方は音楽関係の方ではないので、どんな演奏のお仕事かは全く知らなかったよう。
私が「結婚式以外」といったのも耳に入っていなかったようです(笑)
お世話になった方からのせっかくのご紹介。
嫌な思いがよみがえりながらもお話を聞きに行き、お式の見学をすることになってしまいました。
楽しい!かっこいい!ブライダル演奏
初めに事務所でお話をした社長さんは、オルガン奏者でもあります。
その社長さんのお式を見学させていただいて、私の中のブライダル演奏の概念が変わりました。
もう、めちゃくちゃかっこいい!!
ジャズを勉強された方なので、アレンジがとんでもなくかっこよくて、新郎新婦の動きとの合わせ方もピッタリ。
音量のバランス、盛り上げ方、何をとっても素晴らしく、感動の一言でした。
「マニュアル通り」
それがすべてだった今までのブライダルとは違い、一生に一度の瞬間をその時にしかできない演奏で彩っているという感じ。
そして何より、社長さんもその時のヴァイオリニストさんもとっても雰囲気の良い素敵な方だったんですよね。
ヴァイオリニストさんはお若いけれど実績のある方。
なのにツンとした印象が全くなくてお話しやすい。
purenoteさんにお世話になるようになって数年経ちますが、所属している方いい方々ばかりなんです。
この見学で感動し、ブライダル演奏への嫌悪感が薄れた私は、またブライダル奏者としてのお仕事を再開することとなりました。
教会式と人前結婚式
教会式と、人前式。
簡単に言えば、牧師さんが進めるか、司会者さんが進めるかの違いです。
教会式は聖書を読んで、讃美歌を歌って、アーメン
神様、イエスキリストの前で愛を誓うという形です。
教会式でお式を挙げられるお二人がクリスチャンであることは滅多にないので、宗教的な意味はほぼありません。
結婚式といえば「十字架」「片言の外国人牧師」というイメージが強く、おしゃれな式場との相性も良いですよね。
一方、人前式は、参列してくださった方々の前で愛を誓うという形を採っています。
賛同の拍手であったり、署名人をサプライズで指名したり、お手紙を読んだり・・・
アレンジがたくさんできるカジュアルなお式で、今とても人気。
昔に比べて、人前式の割合が増えてきていると聞きます。
私も昔は、カジュアルすぎて少しおふざけの多い人前式が
「結婚式らしくなくてちょっとなぁ」
と思っていましたが、今は全く逆!
「人前式の方が、自分たちの思いをぎゅっと閉じ込めたオリジナルのお式になるじゃん!」
人前式推しです(笑)
こればかりは本当に好みですが、このお仕事に長く携わってきたからこそ見えてきた部分もあり
人前式の魅力の強さをアピールしたい自分がいます
ブライダル演奏再スタート!
人前式は自由度が高い分、お式によって曲の尺も全く異なります。
また、曲のリクエストもあり、サビと式の演出の盛り上がりを上手く合わせるのが難しいことも。
再スタートして数か月は、毎回緊張で固まっていました。
一緒に演奏するヴァイオリニストさん、フルーティストさんにリードしていただきながら、ただついていくのに必死。
今数年経ってようやく
「ここはこの演出だと短そうなので、カットしましょうか」
そんな提案ができるようになってきました。
今でももう少しうまくできたのにと悔しい時もありますが、お式を見て、お二人を見て、最高の瞬間のお手伝いをしているんだという意識でこのお仕事と向き合えています。
「さっさとこなす。仕事だもん。」
これじゃあ、キラキラした時間を彩れません。
purenoteさんに入れていただけたこと、一緒に演奏してくださる素敵な奏者さん方に感謝しながら、ブライダルで癒される休日を送れていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
ブライダル演奏との関わりのお話でした
学生時代から、ブランクはありながらも長年関わってきたブライダル演奏。
まだまだ一人前とは言えないと思っています。
でも、私はブライダル演奏のお仕事が大好きです。
こんな素敵なお仕事なのに、嫌いなまま一生を終えることにならなくてよかった(笑)
人との出会いで、どんなことも180度変わる可能性があるのだと感じています。
ブライダルについては、お式を見て感じたことやお話したいことがまだまだたくさんあるので、ぼちぼち更新していきます
ご清覧ありがとうございました♬
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